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防災対策で必ず出てくる備蓄品。
東京都では条例文で3日分と定められています。

東京都帰宅困難者対策条例 全文

“2 事業者は、前項に規定する従業者の施設内での待機を維持するために、知事が別に定めるところにより、従業者の三日分の飲料水、食糧その他災害時における必要な物資を備蓄するよう努めなければならない。”

では、なぜ3日分なのでしょうか?

人命救助のリミットは72時間

災害の発生時において、人命救助のリミットは発生から72時間といわれています。

いろいろな研究結果がありますので、一概にというわけではありませんが、内閣府の政府広報でも書かれています。
発災時には、ある程度この72時間を基準として、人命救助活動を優先的に行われます。

「助け合える地域づくり」で自然災害から命を守る(内閣府_政府広報)

”人命救助においては、人が水や食料を補給せずに生命を維持できる限界の時間といわれ、災害医療分野で生死を分けるタイムリミットとされる「72時間の壁」が存在し、閉じ込めなどが発生した場合には、直後に救助ができないと生存確率がゼロに近づいてしまいます。災害の発生直後には、すぐに現場に向かうことのできる、地域の住民が最も頼りになる力なのです。”

72時間(3日間)は救急・救助活動を優先することは、東京や大阪の条例やガイドラインでも記載をされています。
特に大阪府はそのまま記載されています。

【大阪府】事業所における「一斉帰宅の抑制」対策ガイドライン(平成27年3月)

”(2)備蓄量の目安
発災後3日間程度は応急対策活動期とされていることから、発災後3日間は救助・救急活動を優先させる必要がある。
そこで、従業員等の一斉帰宅により救助・救急活動の妨げとならないようにするため、発災後3日間は企業等が従業員等を施設内に待機させられるよう、備蓄量の目安は最低3日分とする。”

つまり、災害発生後72時間は救助・救援活動を優先させるため、物資の支援は遅くなってしまうので、各自で備蓄をして対応して欲しいということです。

(ちなみに南海トラフ地震対策では、想定される被害が大きいため、1週間分が望ましいと言われています。)

※人命救助が優先されるということであり、必ず3日間は物資の支援がされないということではありません。

施設の備蓄対策

施設によっては、保護者に引き渡しを考えてるので大丈夫というところもありますが、状況によってはそれも難しくなる場合もあります。

具体的には電車・バスなどの公共機関の停止、土砂や冠水、地盤沈下などによる道路の寸断、車の破損など移動手段が使えない、などで引き渡しができない・帰宅困難になるケースです。

そのため入所・通所施設に関わらず、ある程度の備蓄で対策しておく必要があります。

※くれぐれも、施設内にとどまる場合は、その場所の安全が確保されている場合です。
倒壊・浸水など危険性のある建物の場合は、一刻もはやく避難しましょう。

障がい特性によって、備蓄品も配慮が必要

食事に関して
障がい特性によっては食にこだわりがある場合や、嚥下・咀嚼が難しいケースもあります。
食べることが出来るかどうかの判断を事前にしておく必要があるので、普段の食事やおやつで提供してみるなどの工夫も必要です。
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忘れてはいけない薬の対応
毎食後や決まったタイミングで服薬する必要がある場合は、薬のストックも考えなくてはいけません。
薬の調達や誤飲防止などを考えながら、本人・家族や施設でどうカバーするのかを調整する必要があります。
もちろん服薬の際に水が必要になりますので、別途用意しておきましょう。

 

電子機器の電源も
医療機器などで、電気を使用しているものは、予備バッテリーや電源の確保が必要です。
停電の場合は、すぐに残量をチェックし、予備バッテリーの準備か電源の確保をする必要があります。
施設で対応できなければ、給電出来る場所への移動か、電源・バッテリーを確保しなくてはならないため、事前にどういった所で確保が出来るのかを調べておくといいでしょう。

それ以外にも、衛生用品など気をつけるポイントは多いですね。

家庭での備蓄品対応は?

ご家庭の備蓄品に関しても、考え方は上記と同じです。

食事に関しては、冷蔵庫の中にあるものや、もともと買い置きしているもので、痛みやすいものから順に食べていけば、3日間は十分に過ごせるケースもあります。
日頃からローリングストックをベースに考えていけば、それほど負担なく3日分は準備が出来ます。

共助が大切

備蓄に関しても各自で対策が必要なことはもちろんですが、
全てをカバーする事はなかなか難しいものです。

可能な限り、地域やコミュニティでの助け合い(共助)が、できるようにしておくことが望ましいです。
そのためには、日頃から地域やコミュニティで、防災についての連携・協力体制をつくっていくようにしましょう。